紅美子

日本プロゴルフ協会（ＰＧＡ）は２４日、都内で総会と理事会を行い、新会長にツアー通算３０勝の倉本昌弘（５８）を選んだ。第一線でプレーを続けていた選手では初の就任となった倉本はレギュラーツアーから退き、会長職に専念すると明言。“倉本マニフェスト”を掲げ、ＰＧＡの改革と信頼回復を誓った。

　就任後初の記者会見。倉本新会長は、自ら作成した「経営マニフェスト（公約）」を配り、意欲満々で切り出した。

　「“新生ＰＧＡ”をキーワードに改革したい。会長になることが目的じゃない。なって組織を動かしていくのが大事」

　日本ゴルフ界の低迷を打破する決意を表明。「底辺拡大事業の推進」などを改革の具体案として挙げた。

　ＰＧＡは昨年、幹部と暴力団の交際が発覚。責任をとって森静雄前会長（６０）、理事を含む代議員が総辞職し、出直し会長選が実施された。森前会長との一騎打ちとなった有効数８９の代議員投票で倉本新会長は過半数の５７票を得た。(g25 アイアン)

　暴力団排除にも力を入れる。「各地域に赴き、暴排を訴えたい。同じようなことがあれば資格停止や除名など厳しい処分をする。できるなら５０００人と面談したい」。暴力団排除を全会員（約５２００人）に徹底する考えを示した。

　「最低でも３期６年はやらせていただきたい。（永久シードを持つ）レギュラーツアーに出ている暇はない」。通算３０勝をあげた太い腕を今後はゴルフ界改革のために振るう。